家庭生活などの内面的葛藤

そして家庭生活などの内面的葛藤をともなう行為はおろそかにする。多くは仕事人間として、家族や恋人に重きをおかないが、家族や恋人との時間を確保するタイプ3でも、リラックスした時間を共有するのではなく、スポーツや旅行などの活動をともにしようとする。つまり心の交流より、何をするかで愛情を表現しようとするのだ。彼らは、自分の生産性を低下させたくないために、葛藤をともなう恋愛や家庭生活より、スムーズで軋鞣のない恋愛や結婚を好む。タイプ3が行動的であることの弊害のひとつは、思索や熟考によってのみ生まれうる創造性を軽視するという点だ。彼らは、何よりも効率性を重んじる。だから何時間かかっても、もしかすると何の成果もあがらないような創造活動に時間を割くことは苦手だ。

 

うぬぽれが強い。これは自分の実績や名誉という確かなものに裏打ちされた自尊心だ。しかし真のナルシストのようにどのような状況でも、微動だにしない自愛心と違い、実績や地位を失えば崩れ去る自尊心なので、努力を怠って、ステイタスを失うことを常に恐れている。タイプ3が、失敗しそうな計画への参画を避け、勝算のある仕事に執着するのは、自尊心を喪失するという不安感から遠ざかろうとする行為でもある。だから自分を失敗に導きそうな部下を嫌う。最大の成功を収めるために効率性を重視するタイプ3は、能力の低い人間や思索型の非生産的な人間は許しがたい。部下とは、すべて自分を成功に導くための性能のよい道具であってほしいのだ。

 

またタイプ3は、仕事のために自分の私生活を犠牲にすると同様に、周囲の人間にも犠牲を求める傾向がある。自分の構想通りに、組織が高効率で機能することが望ましいのだ。タイプ3にとって、仕事を人生のほんの一部と考える者の気持ちを理解することは難しい。一方、タイプ3は、仕事を失敗しても簡単には負けを認めない。明らかな失敗を目の当たりにしても、それを部分的成功と見なし、詭弁を労したり、他者の責任にしたりする傾向があるまた次の勝負の場があれば、前の失敗から簡単に立ち直り、次の成功をめざして邁進するという気分転換の早さを発揮する。将来に明るい展望があれば、マイナス要素は無視できるのだ。囚われたタイプ3を衝き動かすのは、理想的なイメージを演じたい願望だ。注目を集める自分像を演じることに一所懸命になり、自分の内面を意識することから逃げているのだ。したがって仕事の成果や周囲の評価が得られず、現実の自分と理想的なイメージとのギャツプが、無視できないほど大きくなると非常な辛さを味わうことになる。